お腹が空いた時に観るのはキケンです。
1月25日台北駐日経済文化代表処「台湾文化センター」で、一青妙さん原作の映画「ママ、ごはんまだ?」の特別試写会が行われました。
映画紹介
家族で暮らした懐かしい東京の家を取り壊す時に見つかった、赤い木箱。古い手紙の束と一緒に入っていたのは、20年前に亡くなった母の台湾料理のレシピ帳。一青妙の脳裏に、いつも料理をしていた母の姿が浮かぶ・・・。
台湾人の父と日本人の母・かづ枝とともに、幼少期を台湾で過ごした妙。慣れない環境で苦労もあったはずなのに、記憶の中のかづ枝は、言葉も台湾料理もお手の物の、明るく逞しい母だ。やがて妹・窈が生まれ、一家は東京へ移り住む。だが時を経ずして、優しい父を亡くす。
どんなに辛い時でも、かづ枝は日々、料理をし、娘たちは、その料理を愛した。大学生になった妙が隠し事をした時も、その心を戻したのは、母が黙って差し出すお粥だった。かづ枝の料理は、家族の絆を強め、そして周囲の人々をも幸せな気持ちにした。だが間もなく、かづ枝は病に倒れ、亡くなってしまう。妙と窈を悲しみから救ってくれたのもまた、冷凍庫に残されていた母の味・・・。
あれから20年が過ぎた今、姉妹は、一青家ゆかりの地、中能登町にあるかづ枝の墓前で、母の小さな秘密を知る。妙は、ある思いに駆り立てられ、台湾へと向かう。果たして、母がレシピに込めた想いとは?
(公式HPより)
日本人の父、日本人の母をもつ一青妙さんのエッセイ『私の箱子』『ママ、ごはんまだ?』がベースとなった物語で随所にお母さんが作る台湾料理が出てきて、それがとにかく美味しそう。料理って作っている最中から、音であったり匂いであったり期待感が膨らみますよね。母かづ枝さんを演じた河合美智子さんが料理している様子がなんとも食欲をかき立てられます。
試写会が18時半から行われたので、とてもお腹が空きました。
映画は実話を元にしたヒューマンストーリー。笑いあり、グッと来る場面もありで会場でも涙ぐむ人もちらほらいらっしゃいました。
公式サイトには一青妙さんのメッセージが掲載されています。
この映画は、母の作った料理を通して、母や父が歩んできた波瀾万丈の物語を描いたものです。台湾人と結婚した日本人の母は、単身台湾に渡って私たち姉妹を生み、一生懸命に覚えた台湾料理をたくさん、お腹いっぱい食べさせてくれました。毎日何気なく食べてきた母の料理には、たくさんのエピソードと思いやりが詰まっています。そうした料理の一つひとつから、私たち家族の思い出が蘇ります。台湾の人たちは、何より家族で共にする食事の時間を大切にします。この映画を通して、家族と楽しく一緒に和気あいあいと食べる食事の大切さを、改めて皆さんに思い出していただければ、とても嬉しいことです。映画のロケでは、母のルーツである石川県の中能登町や、父の故郷である台湾の台南でも、多くのロケを行うことができました。原作は私が書き、主題歌は妹が歌います。この映画そのものが、早くに亡くなった両親に果たせなかった親孝行になればと思っています。もしかすると、みなさん、映画をみて、食欲が沸くかもしれません。そのときは、台湾に行って、ぜひ本場の台湾料理を食べてみてください!
試写会終了後、一青妙さんと脚本も手がけた白羽弥仁監督 との対談が行われました。
上映情報
この映画は石川県中能登町町制10周年記念事業として製作された作品とのことで、石川県で先行上映され、全国では2月11日から上映されます。
映画の主題歌はもちろん妙さんの妹、一青窈さんです。
心温まる家族の物語、是非劇場でご覧ください。