知る人ぞ知る、中国郷土料理の名店「黒猫夜」。六本木店の料理長が独立して出したお店があると聞いて訪ねてみました。まだ、グルメサイトにも載っていない、出来立てほやほやのお店です。
そこは、「黒猫夜」の名物メニューやオーナーシェフの松島さんこだわりの中国料理をたっぷりと堪能できる隠れ家的な素敵なお店でした。
3月1日にオープンしたばかりという「matsushima」さん。
代々木上原の南口2出口を出て徒歩2分程度の場所にあります。
細い路地を入り、控えめな看板を見つけました。
「めずらしい紹興酒と少し変わった中国料理のお店」
この看板だけで、あふれ出る期待感。
お店は地下1階にあります。
階段を下りると
あれ?カギのついた扉が。。。
会員制?
そういえば「黒猫夜」も知らなければ怪しくて入れないような場所にあり、思い切って入ってみると、めちゃくちゃ美味しいという雰囲気だったので、そんなコンセプトを受け継いでいらっしゃるのかも知れないと、 恐る恐るドアを引くと、落ち着きのある店内。
オーナーの松島さんご夫妻に笑顔でお出迎えしていただきました。
このドアは、物件を決めた時からのもので、狙ってこうしているわけではないとの事。
でも、隠れ家的でとてもいいです。
料理はコースでお願いすると5000円から。
アラカルトでももちろんOKとのこと。
「黒猫夜」で出していたメニューもあるそうで、黒板に書かれたメニューはどれもこれも食べたい。
初めてだし、私が辛いものが苦手なことをお伝えして、松島さんのオススメを出していただく事にしました。
まずは前菜。
こちら、鯖の烏龍茶スモーク。香りが口の中いっぱいに広がり、ここの料理は間違いないと言う確信を持ちました。
続いて前菜二皿目。甘エビの老酒漬け、ナマコ生姜醤油、生タコのネギソース、新ジャガのクミン揚げ。
(写真は2名分です)
「黒猫夜」もそうでしたが、一般的な中華料理は出てきません。中国の郷土料理がベースになった創作料理が出てきます。広大な中国。その土地土地で、伝統的に食べている料理があり、旅をするとどこも美味しくて魅力があります。ここは、そんな中国料理を楽しめるお店なんです。
松島さんは、特に中国南方の広州や少数民族の料理を得意としていて、中国を旅しながら食べ歩いた珍しい料理を再現しつつ、独自の味付けで仕上げています。
さて、ここまでは軽いジャブ程度。続いては、
左上から、香港チャーシュー、鴨の舌の香り炒め、鰐の舌山椒ソース、そして、絶品だったのは、炸米灌腸。
雲南の苗族の食べ物との事で、豚の腸にコメと豚の血を入れて蒸したもので、これに、松島シェフ独自の味付けしたもの。
こちらは、上海蟹みそ入りくずし豆腐。
そしてこちらは、鶏モモ肉広西チワン族仕立てなんですが、辛いものが苦手な私のために、塩だれとライムで味をつけてくれました。
辛いものが好きな人は、トウガラシをまぶしてこんな感じで頂けます。
そして、、、
「黒猫夜」でも名物の、黒酢の酢豚。
黒酢がたっぷり。お肉は中がフワトロで。こんな大きな塊でもペロリと頂けます。
これまた「黒猫夜」の名物メニューで、「西安の羊のスープすいとん」というのがあるのですが、それがどうしても食べたくてリクエストしたところ、事前に準備が必要とのことで、この日は叶わず。次は必ず予約時にリクエストさせていただきます。
その代わりにと、松島シェフからご提案頂いたのが、羊のスペアリブのスープ。サツマイモの春雨も入って、これは、これでかなり美味でした。
アットホームな雰囲気で、我々のようなわがままな客の要望も聞いてくれ、その場でアレンジした中国料理を出してくれる。
隠れ家のようなレストラン。
楽しみながら少し変わった中国料理を頂けるとっておきのお店です。
お店の情報
Matushima
東京都渋谷区上原1丁目35−6第16菊池ビルB101
TEL 03-6416-8059
定休日水曜 オープン17:00~
コースは5000円から
(今後変更の可能性があるとのことです。お電話でお問い合わせください)