「言葉では表せられない日本を水彩画で表現したい」ーーー エリカ・ワード(アメリカ)
高円寺の商店街にあるアートギャラリー兼コーヒーショップ「CLOUDS ART+COFFEE」では、6月26日(火)から7月1日(日)まで、20名のアーティストによる猫にまつわる作品が展示された「ねこ展」が行われています。
中でも注目のアーティストが、エリカ・ワード(ERICA WARD)さん。アメリカ・カリフォルニア生まれのエリカさんは、14歳の時初めて来日。故郷のサンタ・クルーズ市の姉妹都市である和歌山県新宮市で生活する中で、歴史と現代が共存する日本に魅力されました。「その感動は言葉では表現できないけど、水彩画で伝えたい。」作品作りの原動力は、そんな思いからでした。帰国後、日本への関心がさらに高まり、マサチューセッツ大学の日本語学部に進学。日本語や日本文化を学び、卒業後はALT(外国語指導助手)として日本に戻ってきたエリカさん。地方の学校で英語を教える傍、自主制作で日本をテーマにした作品を描き続け、各地で展覧会を開いてきました。
今回のグループ展覧会で、エリカさんは6作品を出展。
Erica Ward エリカ・ワード2018 Ink, watercolor on paper ペン、水彩、紙
水彩画ならではの優しいタッチと親しみあるネコたちの無邪気に戯れる姿が印象的な作品。雷門という東京の「歴史」に、ネコたちが自由気ままにいるという独特な世界観は、エリカさんがこれまで日本各地に住んできた中で培ってきた想像力だと私は感じました。
現在、エリカさんは水彩アーティストとして歴史と現代が共存する日本の首都である東京で制作活動を続けています。制作でいつも意識することは、「相反するものを同じ空間で表現することで生み出されるいつもと違う日本の姿」。「伝統」と「現代」、「自然」と「人工物」そういった異なるものが同時に存在する日本は、エリカさんのインスピレーションになっていると言います。
きめ細かな筆使いで、歴史と現代を大胆に組み合わせる世界観を生み出し続けるエリカさんの作品に、多くの人々が魅了されています。
自分に見える日本の姿を紹介することで、普段当たり前だと思っていることに新しい見方を伝えたい。エリカさんはそんなメッセージを作品に込めています。
今回の「ねこ展」には、エリカさんの他にも、総勢19名のアーティストの独自な視点で捉えたネコたちがいます。
表現の方法は、絵画、写真、イラストと色々で、グッズの展示・販売もあります。慌ただしい世の中で日々奮闘する私たち、ちょっとした息抜きでネコから癒しをもらいに足を運んでみてはいかがでしょうか。店内ではドリンクの注文もでき、特に自家焙煎のコーヒーはお店の看板メニュー。心温まるコーヒー片手にじっくりアート鑑賞ができる空間です。きっとあなたのお気に入りネコが見つかるかもしれません。
エリカさんが展覧会にいるのは、27日(水)の午後と、30日(土)のレセプションパーティーの予定です。
展覧会情報
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ねこ展
開催時期:2018年 6月26日(火)〜 7月1日(日)
開催場所:166-0002 東京都杉並区高円寺北2-25-4 CLOUDS ART+COFFEE
開催時間:10時〜18時
入場:無料
*レセプションパーティー:2018年6月30日18時から20時まで
今回の展覧会の会場であるCLOUDS ART+COFFEEでは、2017年の開店以来、アーティストの表現の場を提供し続けています。今後も、様々アートの展覧会やイベントを行っていくとのことです。これからのイベント情報はこちらからご覧ください。