日本料理界を代表する個性的な顔ぶれが揃い日本料理の未来について大いに語る
2月26日に行われた日本料理アカデミー東京運営委員会発足記念セミナー「日本料理を考える未来会議」の模様をご紹介します。
日本料理アカデミー東京運営委員会の発足は2016年。
歴史ある老舗料亭のご主人や1代で名を成したるシェフと、個性豊かな面々が参加しているため意見をまとめるのに大変だったそうです。ここまでこぎつけるまでに1年もかかってしまったといいます。
今回、日本料理アカデミー東京運営委員会が初めてのイベントを開催。
満を持して行われたイベントは、料理人や経営者、素材を扱う店など、いろんな立場の方が登壇し、食に関する仕事に従事する方や学生に向けてセミナーを行いました。
オープニングでは、村田理事長、東京運営委員会堀井委員長が挨拶。東京運営委員会の発足した理由などを話しました。
チケットは、前売り段階でほぼ完売。セミナー開始の午前10時には、200名もの方が集まり、朝から熱気に包まれていました。
プログラムは全部で5つ。昼食を挟み夕方6時過ぎまで。
最初のプログラムは、「料理人・料理長を目指すみなさまへ」。
『賛否両論』のオーナー、笠原マスターの一代記をはじめ、現役料理人のみなさんの若かりし頃、どんなことを考えていたのか、どんな勉強をしていたのか、心構えなど貴重なお話を聞けました。
「これからの働き方 料理人のキャリアビジョン」では、料理人として働く上で何が必要なのか。日本料理に対する熱き思い、職場環境、これからの和食料理店のあり方について考えさせられるお話になりました。
日本料理の第一線で活躍する料理人たちが、様々な角度から話したこのイベント。プログラムの後半は更に熱いお話になり充実したものになりました。
ただ単に日本料理を目指す人やその関係者に向けての話に留まらず、直接日本料理と関係のない人たちにとっても、心構えや取り組む姿勢、人間関係など考えさせられる話ばかりでした。
最後に理事長の菊乃井主人村田さんにお話を伺いました。
我々日本人の誇りである日本食。実は、日本政府は、日本食を文化として認めていません。2013年に日本料理が世界遺産に登録され、海外で認められた結果、日本でも文化として認めよう、という動きが出ているそうです。
日本料理の将来を考え動き出した東京運営委員会。今後の活動に注目です。